ディーミングライフ@JPN

つれづれなる雑記〜思考とともに〜

【映画】わかりにくいし、ぶっきらぼうで優しくない、現代を生きるラブストーリー、映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を観て思うこと。

 

こんにちは!

オオタユウスケ(@mellegarden)です!

 

今回は映画論評です!

大ヒット上映中で、出演は注目新人女優の石橋静河、そして新進気鋭の若手俳優池松壮亮です!

舟を編む」の石井裕也監督が、注目の詩人・最果タヒの同名詩集をもとに、都会の片隅で孤独を抱えて生きる現代の若い男女の繊細な恋愛模様を描き出す映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』について書きました!

 

映画の原作になった詩集については別個の記事で触れています!

【関連記事】【哲学】自分を見つけるきっかけをくれる詩集、『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を読んで思うこと。

★オススメの記事TOP3

  1. 【衝撃】エベレストの大量遭難事故を描いた衝撃のハリウッド映画、『エベレスト 3D』を観て思うこと。
  2. 【書評】自分の大切なことを見失っている人へ『世界から猫が消えたなら』のススメ
  3. 【映画】わかりにくいし、ぶっきらぼうで優しくない、現代を生きるラブストーリー、映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を観て思うこと。

 

「東京には1,000万人も人がいるのに、どうでもいい奇跡だね」。

物語は東京。

新宿、渋谷で偶然にも何度も顔を合わせる2人。

わかりにくく、ぶっきらぼうで、全く優しくない、けれども精一杯なラブストーリー。

看護師として病院に勤務する美香(石橋静河)は女子寮で一人暮らし。日々患者の死に囲まれる仕事 と折り合いをつけながら、夜、街を自転車で駆け抜け向かうのはガールズバーのアルバイト。作り笑いとため息。美香の孤独と虚しさは簡単に埋まるものではない。 建設現場で日雇いとして働く慎二(池松壮亮)は古いアパートで一人暮らし。左目がほとんど見えない。年上の同僚・智之(松田龍平)や中年の岩下(田中哲司)、出稼ぎフィリピン人のアンドレス(ポー ル・マグサリン)と、何となくいつも一緒にいるが、漠然とした不安が慎二の胸から消えることはない。 ある日、慎二は智之たちと入ったガールズバーで、美香と出会った。美香から電話番号を聞き出そう とする智之。無意味な言葉を喋り続ける慎二。作り笑いの美香。 店を出た美香は、深夜の渋谷の雑踏の中で、歩いて帰る慎二を見つける。 (中略)

不器用でぶっきらぼうな二人は、近づいては離れていく。

(映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』公式サイト ストーリーより)

途中までは本当に恋愛映画なのか、と疑いながら見ました。

でも徐々に片鱗を見せていくんです。

ただ、問題が多すぎる。

まるで、現代の問題を全て抱えてるような2人。

だからこそ引き込まれました。

 

「いま最も新しい表現者最果タヒ

石井監督が描いた映画は詩集を元に作られたそうで、その詩集というのがこちら。

 

そしてこの詩集の作者が「いま最も新しい表現者」と評される、最果タヒだ。

 

彼女は2008年当時、女性としては最年少の21歳で第13回中原中也賞を受賞するなど、「いま最も新しい表現者」として注目されている詩人だ。現代詩が持っていた“難解”なイメージを覆し、わかりやすく日常的な言葉の連なりで、小説やポップソングやマンガやアニメだけではつかみきれない、現代人の憂鬱と希望を浮き彫りにする。 16年5月の発売以来、現代詩集としては異例の累計27,000部の売上げを記録している最果タヒの「夜空はいつでも最高密度の青色だ」。世代や性別を超えて熱烈な支持を受けているこの傑作詩集が、誰も予想していなかったかたちで映画として生まれ変わった。 (映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』公式サイト INTRODUCTIONより)

原作といえども後述しますが、元になったのは5行の詩です。

それをここまで膨らませるのだからすごいです。

 

いつか自分を見つけてくれる人へのメッセージ

映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』のもととなった詩がこちら。

都会を好きになった瞬間、自殺したようなものだよ。 塗った爪の色を、きみの体の内側に探したってみつかりやしない。 夜空はいつでも最高密度の青色だ。 きみがかわいそうだと思っているきみ自身を、誰も愛さない間、きみはきっと世界を嫌いでいい。 そしてだからこそ、この星に、恋愛なんてものはない。 (『夜空はいつでも最高密度の青色だ』「青色の詩」より)

僕はこの詩から

「早く私を見つけてくれ」

「私を見つけてくれるあなたしか私にはいない」

本当は甘えたいけど、その誰かがきっとどこかにいて、それまでは耐えるという強烈なメッセージをもらったような気がします。

原作の独特の世界観が映画にも反映されているように感じました。

孤独や死と向き合わなければいけないけど、そんなに強くない若者たちがもがいている様が僕にも重なりました。

 

ただの甘甘な恋愛映画に飽きたならこの作品を

最後の方までこの作品は恋愛要素がすごくわかりにくかったです。

それだけ向き合わなければいけない現代の問題に通じるものであります。

物語の最後に、それはもうこれ以上ないであろう、ハッピーエンドを迎えるわけじゃありませんが、小さな幸せを積んでいくことが大事だと言っているような気がしました。

 

 

【関連記事】【哲学】自分を見つけるきっかけをくれる詩集、『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を読んで思うこと。

★オススメの記事TOP3

  1. ブルームでの初仕事!時給は驚異の○○ドル!!!
  2. 【書評】自分の大切なことを見失っている人へ『世界から猫が消えたなら』のススメ
  3. 【大学生への提言】サークル・部活はこうやって選べ!